女優の橋本環奈（２３）と上白石萌音（２４）が３０日、都内で「第４７回菊田一夫演劇賞」授賞式に出席した。Ｗキャストで主人公・千尋を演じた舞台「千と千尋の神隠し」が大賞を受賞。２人はカンパニーを代表して賞状と盾を受け取った。

　演劇の舞台で優れた業績を示した俳優らに贈られる賞。橋本は「誰もが知る不朽の名作で世界初演ということもあって、０から１を作る作業がこんなに大変なことなんだなと毎日思っていました」と栄誉をかみしめた。

　橋本は新型コロナに感染して１７日から福岡公演を休演し、千秋楽の２８日に復帰。軽症だったためホテル内で隔離期間を過ごしたが「隣に博多座があるのに行けないもどかしさは感じました」と回想。「『おかえり』という言葉がここまで身にしみてうれしかったのは人生初めて。最後のあいさつも袖から萌音ちゃんが見てくれていてステージ上で号泣したんですけど、終わって袖でもみんなで泣いた」と打ち明けた。

　隔離期間中の橋本にほぼ毎日連絡をとったという上白石は「舞台の様子とか『待ってるよ』と伝えていました。会えないけどつながっている時間だったと思います」と深い絆を明かしていた。

　歌舞伎俳優の松本白鸚（７９）は、ミュージカル「ラ・マンチャの男」で半世紀以上主演を務めた功績を認められて特別賞を受賞。「家内の紀子にお礼を言いたいと思います」と妻に感謝した。