宝塚音楽学校の倍率が今世紀最少 コロナの影響で「時間が足りない」

 タカラジェンヌを育成する兵庫県宝塚市の宝塚音楽学校で30日、第110期生の合格発表行われ、40人が夢への切符をつかんだ。今年は692人が受験し、17・3倍で、今世紀最少倍率となった。

 倍率が下がった原因は少子化もあるが、やはりコロナの影響が大きい。1月に国内で初の感染が確認された20年の受験者は約60人減。コロナが蔓延し、多くの学校は休校を強いられた21年は、さらに影響は大きく、受験者は150人以上減の697人で、倍率は17・4倍だった。地方の受験者は東京や宝塚への移動を保護者から反対され、海外からの受験者も3年連続で0人となった。

 また受験のために必要なバレエや声楽のレッスンが物理的に受けられなくなり、実力が達せず諦めた生徒も少なくないという。宝塚音楽学校受験生を教えている声楽家も「地方からの生徒が通えなくなり、もっと仕上げられた生徒も、時間が足りなかった」とレッスンの時間が確保できなかったと明かす。バレエなどは、運動量が減り基礎体力の低下も指摘される。一定のレベルに達するための、時間の捻出が難しくなったようだ。

 それでも今年の受験者減は昨年に比べわずか5人。倍率が今世紀最少とはいえ、17倍超の難関。声楽家の元に通っている不合格になった少女たちも「来年こそ!」と涙をぬぐい、夢切符に向かって既に始動しているという。

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