駐日ロシア大使 市街地攻撃「ウクライナの誤射」次々と正当化発言

 ロシアのミハイル・ガルージン駐日大使が2日にBSフジのLIVE「プライムニュース」に出演し、ウクライナ侵攻について説明した。3日、フジテレビ系「イット!」でもガルージン大使の発言を報じた。

 ガルージン大使は「ウクライナを占拠する意図は一切ありません」と断言。攻撃はウクライナ国民に向けたものではないとした。

 ウクライナの首都・キエフのマンションやハリコフの州政府庁舎がミサイル攻撃を受けたことには「西側のテレビで、あたかもロシアが一般市民が生活しているところに空爆しているかのようなビデオがたくさん放送されています」と説明。攻撃しているのは「軍施設だけ」とし、ハリコフの庁舎については「おそらくウクライナの軍による誤射」、キエフのマンションについてもロシア軍専門家の分析で「ウクライナの対空防御関係のミサイルの誤射であったと確認しました」と説明した。

 キエフのテレビ塔についてはロシア軍の攻撃と認めた。情報戦に関わっていたウクライナの安全保障庁と軍の施設を攻撃したと説明。「近くに住む住民のみなさんに『退避するようおすすめします』と事前に通告いたしました」とした。

 テレビ塔以外は「大都会に何も被害を与えていません」と断言。その上で、今回の侵攻は「ウクライナ全国内で8年続いていた戦争を終わらせるための行動なのですが、それはまったく正当である。国際法上も問題ない」と主張した。

 番組に出演していた小野寺五典元防衛相は「なぜ話し合いを飛ばして武力行使が行われているのか」と質問。しかし、ガルージン大使はウクライナがNATOに加盟しようとしていた動きについて「ロシアに対して攻撃拠点を作ろうとしているのではないかと心配しております」と自国の主張のみを語り、話し合いをしなかった理由は説明しなかった。

 小野寺氏は3日に自身のツイッターでガルージン大使との共演にについて「ロシアがウクライナを侵略するのは国連憲章違反、何をもっても正当化できない。」とコメントした。この日「イット!」に出演していた元NHKのジャーナリスト・柳澤秀夫氏は「ロシアの大使はプーチン大統領の代理人」と説明。湾岸戦争の取材経験を踏まえ「戦争は必ず市民に影響が出るっていうことを嫌っていうほど目の当たりにしてきました。ガルージン大使の説明は真に受けることは到底できません」と言葉に力を込めた。

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