ゲーム感覚で「たばこのポイ捨て問題」を解決 参加型社会貢献プロジェクト「ポイ捨て図鑑」

「吸殻地獄」と題し投稿された作品
「おくちの友だち」と名付けられた投稿作品
2枚

 社会的課題「たばこのポイ捨て」の解決へ、ゲーム感覚で誰もが参加可能なプロジェクト「ポイ捨て図鑑」が、現在、東京都の豊島区、新宿区、文京区、渋谷区、世田谷区、港区、中央区、千代田区において実施されている。

 これは、この8区内でポイ捨てされた吸い殻を撮影し、位置情報とともにTwitterやFacebookを通じて投稿することで参加できるシステム。投稿された位置情報をもとに、街のポイ捨て状況を可視化することでポイ捨てが多いエリアを特定し、喫煙所の設置や清掃活動などの対応へとつなげていくものだ。

 さらに投稿の際には、ポイ捨てされた吸い殻に合った名前を命名する。それを共有しそれぞれに集まった「いいね」の数をランキング化し、上位入賞者にはギフト券がプレゼントされる。多くの人と楽しみながら、社会貢献を果たせる試みだ。昨年12月にスタートし、すでに700件以上の投稿が寄せられるなど徐々に広がりをみせているという。

 このプロジェクトは、喫煙所ブランド「THE TOBACCO」を運営する株式会社コソドが企画した。同社はポイ捨て問題の解決や喫煙者と非喫煙者が共存できる社会作りに向けた事業を展開。喫煙所設置や清掃活動などを行っているが、今回は実務面、意識面の両面から問題解決を目指し実行した。

 多くの人から投稿されたポイ捨ての位置情報は、他にはない貴重なたばこの消費データでありゴミの情報となる。同社が行った千葉市との実証実験や、これまでの取り組みを通して、喫煙所を設置するとその周辺でゴミ(主に吸い殻)が減ることが確認されている。今回集まったデータからポイ捨てが多いエリアを特定することで、これまで以上に効果的な場所に喫煙所を設置することが可能となる。

 ただ設置には時間がかかるため、ポイ捨ての早急な解決の手段として、意識面からのアプローチに着目。このような吸い殻にクローズアップした企画を行うことで「ポイ捨ては良くない」という風潮を作ることを目指した。

 今回は、日本で最もたばこが消費されているこの都内の8区で、2月28日までの期間限定で実施するが、たばこのポイ捨てなど喫煙に関する問題は全国共通の課題。同社にはこの試みを知った全国の自治体から問い合わせがあるという。

 同社の代表取締役・山下悟郎氏は「街や行政にとっても切り離せない問題。このプラットホームが完成したので、全国各地の行政などと連携しながら進められれば」と、さらなる広がりを期待している。

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