二宮和也 シベリア抑留捕虜役 帰国を信じ仲間を励ます半生に思い込め
嵐の二宮和也(38)が来年公開予定の映画「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」(仮)で主演を務めることが17日、分かった。辺見じゅん氏の同名著書が原作で、二宮は第二次大戦後にシベリアの強制収容所に抑留された捕虜で、実在した山本幡男氏を演じる。
舞台は零下40度を超える厳冬の世界。1日10時間超の強制労働を強いられる中で「生きる希望を捨ててはいけません。帰国(ダモイ)の日は必ずやって来ます」と仲間を励まし続けた山本氏の、壮絶な半生を描く。監督は17年公開の「8年越しの花嫁 奇跡の実話」などを手がけた瀬々敬久氏(61)が務める。
二宮は15年公開の「母と暮せば」で第39回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞するなど、高い演技力と豊かな表現力に絶対的な定評を持つ。撮影は10月下旬スタートを予定しており、二宮は小道具や衣装合わせの際に、より山本氏に近づけるべく試行錯誤を繰り返しているという。
主演に際し、二宮は山本氏の心情になぞらえ「ただただ帰ることを想って、行ってきます」と短く決意を込めた。二宮と初タッグとなる瀬々監督も「戦争の起こした悲劇が再び起こらないよう、思いを込めて映画に取り組んでいきたい」とコメント。極限の世界で生きる姿を鮮明に描き、“生”への希望をスクリーンに投影する。