MC加藤浩次らが陳謝 日テレ「スッキリ」が検証番組放送 3月のアイヌ民族差別表現

 日本テレビ系「スッキリ」が26日、3月12日の番組内でアイヌ民族への差別表現を含む内容を放送した件についての検証番組を放送した。

 検証番組は約30分間。森圭介アナウンサーがMCの極楽とんぼ・加藤浩次、岩田絵里奈アナウンサーと並び、「3月12日の日本テレビの情報番組『スッキリ』でアイヌ民族の方々を傷つける差別表現を用いた不適切な放送をしました。アイヌ民族の皆さま、関係する皆さま、そして視聴者の皆さまにお詫び申しあげます」と話し、そろって深く頭を下げた。

 検証番組の冒頭では、山田克也情報・制作局長が「アイヌ民族の皆さま、関係者の皆さま、視聴者の皆さまに深くお詫び申しあげます。日本テレビでは皆さまのご意見を真摯に受け止め、二度と同じようなことが起こらないように番組制作に努めてまいります」と改めて謝罪。

 問題の放送については、放送倫理・番組向上機構(BPO)が7月21日に日本民間放送連盟の放送基準などに違反していたとして放送倫理違反があったとする意見書を公表。(1)隙だらけのチェック体制(2)制作番組に対するこだわりの薄さ(3)差別に関する知識の乏しさと放送陣としての感度の低さ(4)差別の意図はなかったとしても許されない表現の4点を、問題点として指摘した。

 日本テレビで検証チームを作り、今回の経緯を調査した結果、原因は局内のアイヌ民族の歴史や差別問題に対する知識の乏しさにあったと説明。また番組各コーナーの情報を共有するシステムがなく、チェック体制にも問題があったとし、放送当日もプロデューサーらが放送された表現に違和感を覚えながらも訂正や謝罪の必要性は感じなかったという。

 岩田アナが「日本テレビでは真摯に反省し、再発防止のための取り組みを始めています」と、「全社員・スタッフにアイヌ民族の歴史や文化、人権・差別についての研修を継続して実施」「日本テレビ・コンプライアンス室に『人権担当』を配置」「『スッキリ』では複数のプロデューサーによるチェック体制を構築」「生放送の情報番組で、VTRは可能な限り番組政策担当者以外の第三者的視点でチェックする体制を構築」したと報告。

 続けて「今後『スッキリ』などでアイヌ民族の文化を深く理解し、広く伝えるための企画を継続して放送してまいります」と説明した。

 加藤は険しい表情で「我々は今回の放送で終わりだと決して思っておりません。むしろ今回が始まりだと思っております。アイヌ民族の方の歴史、そして文化について、我々これから深く勉強しながらスタッフ、そして出演者ともども、さらにより良い番組作りを目指していきたいと思います。このたびは本当に申し訳ありませんでした」と話し、3人で6秒間頭を下げた。

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