将棋の藤井聡太王位（棋聖との二冠＝１９）が豊島将之竜王（叡王との二冠＝３１）の挑戦を受ける第６２期王位戦七番勝負第４局２日目が１９日、大阪・関西将棋会館で指され、藤井王位が１４０手で勝利した。第１局の完敗発進から３連勝で、王位初防衛へ王手をかけた。

　第１局以来の相掛かり。「打った角が負担になって、苦しい局面が長かった」と振り返る１日目から引き続き、２日目もじっくりとした展開ながらほぼ互角で進んだ。終盤は藤井王位の「玉の広さがいきる展開」となり、最後は堅く囲った豊島玉を総攻撃で攻めたてて完勝した。

　プロ入りから６連敗を喫し“最後の壁”と言われた豊島竜王に今年に入って６勝２敗。同時進行で豊島叡王に挑戦している叡王戦に続き“Ｗ王手”をかけた。「第５局は来週にすぐにあるので、しっかりいい状態で臨めたらと思います」といつも通り自然体を強調した。

　叡王戦第４局は２２日、愛知県名古屋市で、王位戦第５局は２４、２５日、徳島県徳島市で指される。