「危ない」「これは危険です」と実況、解説 3割棄権の過酷すぎた男子マラソン

 力走する大迫傑(撮影・金田祐二)
男子マラソン37キロ付近、帽子をかぶりなおす大迫傑(代表撮影)
5キロ付近、先頭集団を走る大迫傑(左端)=代表撮影
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 「東京五輪・陸上男子マラソン」(8日、札幌大通公園発着)

 現役最後のレースと公表していた大迫傑(30)が終盤まで食らいつく懸命の走りで6位に入った。タイムは2時間10分41秒。服部勇馬(27)は73位でゴールすると、直後に倒れ込み、車いすで運ばれた。レース後、「深部体温が40度以上に上昇した熱中症の重い症状だった」と明かした。

 戦前、“殺人レース”とまで例えられた東京五輪のマラソン。この日は最初の選手がゴールした午前9時過ぎの気温が28度。出場106選手のうち、2012年ロンドン大会優勝のスティーブン・キプロティク(32)=ウガンダ=ら30人、約3割が棄権する過酷なレースとなった。

 メダル候補とされたスティーブン・モコカ(36)=南アフリカ=は28キロすぎに脱落。腰に手を当て、フラフラした足取りとなった。

 25キロすぎでは、直前まで先頭集団を走っていたダニエル・ドナシメント(23)=ブラジル=が、コースに設置された柵にもたれかかるようにして座り込んだ。

 実況アナウンサーは「危ない!」「頭を(フェンスや道路に)強打させなくてよかったですね」「大丈夫でしょうか」と緊迫した声。それでも立ち上がり、再び集団に追いつきかけたドナシメントに、解説者も「強い精神力の持ち主ですね」と語りながら、倒れた後にペースを上げたことを心配した。

 少し快調に走ったように見えたが、すぐに意識が朦朧としたように再びふらつき、歩き出した。解説者が「危ない状況です。これは危険です」と指摘した直後に、道路に倒れ込み、救護の係員が駆け付けた。

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