吉村知事、看護師派遣要請「15日から1カ月、40人」 完成の重症者施設フル稼働へ

 大阪府の吉村洋文知事(45)が2日、大阪府庁で会見した。11月末に新型コロナウイルス感染症の重症患者専用施設が完成したが、看護師の確保が難航したため、1日に全国知事会と関西広域連合に看護師計40人の派遣を要請したことについてコメントした。

 吉村知事は、施設を15日から稼働させる意向を示し「(看護師の派遣を)12月15日から1カ月間、40名、できればお願いをしたいと。もちろん、全国的に厳しい状況になっているし、コロナ重症センターはその名の通り、ICUの技術も伴う施設でもある。人数確保は簡単には行かないと思うが、(知事会の)飯泉(嘉門)会長(=徳島県知事)も(広域連合の)井戸(敏三)連合長(=兵庫県知事)もできるだけ協力して、対応したいと言っていただいている」と前向きに受け止められているとした。

 そして、「(40人という)人数であるとか、見込みについてはまさに動き出しているところ。できるだけ多くの方をお願いしたいとやりとりしている。具体的な人数などはこれから。(施設を)12月15日から稼働させるので、それまでにということになる」と続けた。施設へ機材を入れながら、対応する看護師の研修を進めていくという。

 あらためて大阪の医療体制の現状について聞かれると、吉村知事は「重症者が多いという特徴がある。高齢者の感染が多いことから重症者が多いという分析。重症の高齢者は60歳代以上で80%。重症者のうち、高齢者施設の人は10%ぐらい。75%ぐらいは感染経路不明。比較的元気な高齢者が、市中で(コロナが)広まっているから、そこで感染して重症化するケースが大阪では多い。呼びかけをしているが、そういう状況で重症病床が逼迫(ひっぱく)している」と説明。

 「なので、コロナ治療にあたっている大病院で重症病床を確保をして、治療もしていただいている。それが逼迫している。その中で、大阪のコロナ重症センターが11月末に完成した。もともと、冬にひょっとしたら感染が拡大して、重症者が増えるかもしれない。そのときにICUは数に限りがある。簡単に増やせるものではないから、人(繰り)の課題は難しいが、施設だけ作っておこうというのを7月に決めた」とした。

 7月に人繰りに関する議論もあったという。「じゃあ、やめときましょうとなったら、これはゼロ。施設があれば、緊急事態になったときに、なんとか対応できる可能性が残る。予測が、当たらない方が良かったが、当たって重症者が増えてきている。その状況で施設をフルに稼働させたい」と前もっての準備を生かしたいと力を込めた。

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