西川きよし号泣「やすしさんのおかげ」 漫才界から初の文化功労者

 文化功労者に選出され、涙ぐみながら会見する西川きよし=大阪・吉本興業
 文化功労者に選出され、涙ながらに会見した西川きよし=大阪・吉本興業
 文化功労者に選出され、涙ながらに会見した西川きよし=大阪・吉本興業
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 政府は27日、2020年度の文化勲章を脚本の橋田寿賀子さん(95)ら5人に贈ることを決めた。文化功労者には、西川きよし(74)が漫才の分野から初選出。ほかに作曲家の三枝成彰さん(78)、すぎやまこういちさん(89)、映画監督の木村大作(81)、体操五輪金メダリストの加藤沢男さん(74)ら20氏を選んだ。文化勲章の親授式は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は同4日に東京都内のホテルで開かれる。

 喜びが涙になり、大きな目からあふれ出た。漫才界初の快挙が誇らしかった。先輩から“つなぎ芸”と言われてきた歴史を聞いてきた西川は「大衆芸能の中に演芸、漫才まで広げていただいたことが本当にうれしかったです」と感激した。

 66年に横山やすしさん(96年死去、享年51)と「やすし・きよし」を結成した。上方漫才大賞を3度受賞するなど、一世を風びして漫才の地位を高めたが、横山さんから5人目の相方に誘われた際は二十数回も断った。相方の破天荒さに悩まされた時期もあったが、「やすしさんのおかげ。漫才に誘っていただいて感謝以外ないです」と目を潤ませた。

 墓前への報告も済ませた西川は「やすしさんは『オレがおる間にもらえなかったのに、1人でもらったんか。2人のとき欲しかったな』と言ってると思います」と亡き相方の笑顔を思い浮かべた。

 吉報は、やすきよ結成を後押ししたという妻・ヘレン(74)に真っ先に報告した。64年に入団した吉本新喜劇で自身は通行人A、ヘレンは売れっ子だった。両家の反対を押し切って67年に結婚後、50年以上支えられた西川は「妻は普通の喜びじゃなかった。家族中が号泣に近い状態でした」と明かすと、涙が止まらなくなった。

 座右の銘は「小さなことからコツコツと」。3期18年の参院議員時代は庶民に寄り添い、選挙のたびに票数を増やした。

 ラジオ体操を欠かさず、愛妻お手製のみそ汁で健康を維持する74歳。引き際を聞かれると「笑いより体の方を心配されるようになったら舞台人は終わり。できたら80歳くらいまで出たい」と力強く宣言した。横山さんの分までまだまだ走り続ける。

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