松原智恵子 渡哲也さん「かわいらしく笑うんです」追悼上映会で無類の優しさ偲ぶ

 渡哲也さんとの思い出を語る松原智恵子=東京・大田区民プラザ(撮影・出月俊成)
 「無頼より 大幹部」(C)日活
 「無頼より 大幹部」 (C)日活
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 女優の松原智恵子(75)が24日、都内で行われた故渡哲也さんの追悼上映会にゲストとして登場した。共演した「東京流れ者」(66年公開)と無頼シリーズの1作目となる「無頼より 大幹部」(68年公開)の上映後にトークショーを行い、8月10日に死去した渡さんとの思い出を語った。

 日活の3年先輩となる松原は、1965年に渡さんのデビュー作「あばれ騎士道」で仕事を共にして以来、多くの作品で共演。石原裕次郎さんや宍戸錠さんら大スターがそろう日活に、演技経験のないまま入社してきた若き日の渡さんについて「セリフを言うのに(力を込めて)拳を作らないと出てこない雰囲気だったんですね。私も演技がうまくなかったので、お互い必死だった」と初々しい様子を告白。「一緒に日活映画で育ってきた気がします」と同志の思いが強いという。

 当時は1年で10本以上の映画を撮影する時代。多くの時間を共有した渡さんの人柄を「笑うときはかわいらしく笑うんですね。本当に優しい方。心遣いが優しいんです。何かにつけて尖ったところがなかった。映画にもそれが表れているんじゃないかと思います」と明かした。無頼シリーズで渡さんが演じた藤川五郎を引き合いに「格闘シーンはありますが、どこか優しさがにじみ出ていると思います」と故人をしのんでいた。

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