菅内閣16日発足 結局は論功行賞!? 応援5派閥が中心 官房長官に加藤厚生労働相

 14日に両院議員総会で選出された自民党の菅義偉新総裁(71)が15日、きょう16日に発足する新内閣の人選に着手した。官房長官には加藤勝信厚生労働相(64)を起用する方針を固めた。厚生労働相には石破派の田村憲久元厚労相(55)を再登板させ、岸田派の上川陽子元法相(67)を入閣させる一方で、自身を応援した5派閥を中心に選出。安倍晋三首相の実弟や家庭教師まで初入閣させるなど、論功行賞と“安倍ファミリー”重用を印象付けた。党四役など執行部にも5派閥から選出した。

 きょう誕生する菅政権のメンバーが、明らかになってきた。

 この日、菅氏は総務会で「規制改革を進めて国民のために働く内閣をつくっていきたい」と宣言。改革への意欲を示したが、明らかになった新閣僚は、麻生太郎副総理兼財務相(79)、茂木敏光外務相(64)、萩生田光一文科相(57)、橋本聖子五輪相(55)、小泉進次郎環境相(39)ら安倍政権からの残留組も多数だった。

 自身の後任となる首相の右腕、官房長官ポストには、加藤勝信厚労相(64)をスライドさせた。加藤氏は、2012年12月発足の第2次安倍内閣から菅氏と正副官房長官として2年10カ月間、コンビを組んだ。財務官僚出身らしい手堅い仕事ぶりから「番頭役に最適」(自民党幹部)と期待される。だが「ご飯論法」と言われる官僚答弁が多く、菅氏が目指す省庁改革への突破力に不安もある。

 また、総裁選を争った岸田文雄氏の岸田派、石破茂氏の石破派からの登用は最小限にとどめ、自身を応援した二階派、麻生派、細田派など5派閥を次々に抜てきした。初入閣組には安倍氏ゆかりの人物も選出。岸信夫氏(61)は安倍氏の実弟。平沢勝栄氏(75)は、安倍氏の小学校時代に家庭教師を務めたことで知られる。

 一方で、わずかに菅カラーも打ち出した。コロナ対策でも立ち遅れが浮き彫りになったネット利用などに取り組むデジタル担当相と25年の大阪万博に向けた万博相を新たに新設。それぞれ、平井卓也前IT担当相(62)と井上信治氏(50)を抜てきした。

 菅氏は16日の衆参両院本会議で首相指名を受け、皇居での首相任命式、閣僚認証式を経て新内閣を発足させ、夜には初閣議を開く予定だ。

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