石破茂氏「グレートリセット」にネットも注目 自民党総裁選が告示
安倍晋三首相(65)の後継を決める自民党総裁選が8日、告示され、石破茂元幹事長(63)、菅義偉官房長官(71)、岸田文雄政調会長(63)が立候補した。3氏は党本部で開かれた演説会と合同で政策を説明。石破氏が社会変革の方針として訴えた「グレートリセット」が、ネット検索のトレンドワードランキングで上位に入り、注目を集めた。14日の投開票で新総裁が選出される。
わずか7日間の短期決戦の火ぶたが切って落とされた。会見は3氏が握手の代わりに拳を付き合わせてからスタート。それぞれの政権構想を訴えた。
大本命の菅氏は「コロナ対策と、経済が落ち込んだのをどう立て直すのかが、国民の皆さんにとって1番。安倍政権を引き継いでいきたい」と、アベノミクス継承を改めて宣言。プロ野球・広島の大ファンである岸田氏は赤ネクタイで気合を入れ、「外務大臣を務めた経験を元に、島国で人口が減少し資源のない日本が、どう生きていくか示していかないといけない」と自身のカラーを主張した。
石破氏は討論会で「成し遂げたいのはグレートリセット。もう一度、この国の設計図を書き換えていく」と熱弁。その後の会見でも「地方の潜在力を最大限に生かさないと。東京の負荷を増やしてはいけない。グレートリセットはそういうこと」と説明した。
来年のダボス会議(世界経済フォーラム年次総会)のテーマにも挙げられている「グレートリセット」。石破氏の発言直後から、ネット検索ランキングのトレンドに急上昇して、一時はトップ5入りも果たした。
会見では3氏ともネットを活用した政治の重要性を強調。石破氏は「次の時代をどんな日本にするか、若い世代に考えていただかないと。そのためにSNSは有効」と持論を展開したが、期せずして選挙戦初日から、“パワーワード”でネットユーザーを沸かせることになった。