横田滋さん ひつぎに娘めぐみさん写真 妻・早紀江さんが記者会見
北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさん=失踪当時(13)=の母早紀江さん(84)が9日、東京都内で、夫で家族会初代代表の滋さんが5日に87歳で亡くなってから初めて記者会見した。「二人三脚で頑張ってきた」と振り返り「思い残すことがないほど、全身全霊で活動に打ち込んでいた。強い意志を持っていた」とたたえた。
「気持ちよく眠ってください。私を忘れないで待っていてね」。滋さんをみとった際、耳元で語り掛けると、右目にうっすらと涙を浮かべ、眠るように息を引き取ったという。
滋さんは2年前から入院。早紀江さんは「長い闘病生活だったが、いつも穏やかで苦しいとか痛いとか言わなかった」と様子を語った。ひつぎには新聞から切り取っためぐみさんの写真や滋さんの好きだった日本酒を入れたという。
息子の拓也さん(51)と哲也さん(51)も同席。拓也さんは「父は姉の写真を撮るのが好きだった。どれだけ会いたかったかと思うと、悔しくて仕方がない」と話した。
