藤井聡太七段 永瀬拓矢2冠に勝利、史上最年少でのタイトル戦挑戦を決める
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将棋の最年少プロ・藤井聡太七段(17)が4日、東京・将棋会館で行われた、第91期ヒューリック杯棋聖戦挑戦者決定戦で、永瀬拓矢2冠(27=叡王・王座)に勝利した。
17歳10カ月20日という、史上最年少でのタイトル戦挑戦を決めた。従来の記録は、1989年12月に、当時四段だった屋敷伸之九段(48)が第54期棋聖戦で達成した17歳10カ月24日。藤井七段は8日開幕のヒューリック杯棋聖戦五番勝負で渡辺明3冠(36=棋聖・棋王・王将)に挑戦し、屋敷九段の記録を4日更新する新記録となった。
コンピューターを使った練習将棋では普段から対戦しており、手の内は把握した同士。永瀬2冠の先手で始まった対局の戦型は、相掛かりに進んだ。藤井七段にとって後手番での相掛かりは、17年7月にデビューから30戦目で初黒星を喫した佐々木勇気七段(25)との竜王戦本戦2回戦と同じ。新記録がかかった大一番で、あえて“因縁”の戦型を受けて立った。
中盤は一時、劣勢かともみられた藤井七段だが、永瀬2冠が長考後に指した一手を境に流れが変わり、逆転模様に。最後まで一進一退の展開が続いたが、最後は自慢の終盤力で永瀬2冠を投了に追い込んだ。