「トゥッティ・フルッティ」、「グッド・ゴーリー・ミス・モーリー」、「ルシール」やビートルズもカバーした「のっぽのサリー」などのヒット曲で知られるロックンロールのパイオニアの１人、リトル・リチャードさんが９日、骨がんのためテネシー州で死去した。８７歳。ニューヨークタイムズ、ローリングストーン、ＣＮＮなど複数の米メディアが伝えた。

　リチャードさんはゴスペルとブルースの影響が濃い音楽性、ダイナミックでワイルドな唱法とピアノ奏法で人気を博し、チャック・ベリー、ファッツ・ドミノ、ボ・ディドリー、エルヴィス・プレスリー、ジェリー・リー・ルイスらと共にロックンロールのオリジネーターとなった。

　音楽面、そして保守的な時代にあってド派手な化粧を施してステージに上がる先駆的な姿は、ビートルズ、ジェームズ・ブラウン、エルトン・ジョン、プリンスら後進のアーティストに大きな影響を及ぼしている。

　ロックの殿堂が設立された１９８６年には、プレスリーやベリーらと共に、最初に殿堂入りした１０人に選ばれている。