シャンプーハットが第55回上方漫才大賞 コロナ禍で生受賞発表なし

 お笑いコンビ・シャンプーハットが「第55回上方漫才大賞」を受賞したことが11日、分かった。関西テレビ・ラジオ大阪の同時放送で発表された。

 結成26年でシャンプーハットがビッグな賞に輝いた。上方演芸界で最も長い歴史を持ち、寄席、放送およびそのほかの舞台などで年度を通じ、最も活躍した者に贈られる同賞。過去には横山やすし・西川きよし、ダウンタウンらが受賞している。演芸評論家・記者らによる審査会を経て選出され、賞金200万円を獲得した、こいで(44)とてつじ(44)は「めっちゃうれしいです!」と声をそろえて喜んだ。

 2012年の奨励賞から8年を経ての大賞受賞。こいでは自作の漫画「パパは漫才師」第1巻の第1話1コマ目に「“上方漫才大賞”目指して頑張ります」と書いたほどの思い入れがあり、「ひとつ夢が叶いました」と感激。「どこかで取りましたって(入れる)」と漫画での“報告”も予告した。

 14年奨励賞のダイアンが18年に大賞を受賞し、先を越される形になった。シャンプー-は、ツッコミのない独特のスタイル。こいでは「『漫才大賞をなかなか獲れない理由はそのスタイルじゃないか。漫才大賞用に漫才を1本作った方がいいんちゃうか』っていうアドバイスももらったりしたんですよ。でも『このスタンスで獲らんと意味がないな』と思っていたので、それを認めていただいたのが、すごいうれしいですね」と“意地”を告白した。

 新型コロナウイルス感染拡大の中での吉報。こいでは「今年は状況も状況なので、大賞をもらえるなんて一番考えてなかったです」と本音を吐露。大阪・オリックス劇場からの恒例の生放送も中止され、観客の前での授賞セレモニーや漫才披露もかなわなかった。2人は関西テレビの役員フロアで表彰された。

 てつじは「(通常通りなら)2人で泣きながら、これまでのことを思い出しながら漫才しよとか、いろいろ考えてました。今回いただいてうれしいですけど、また2回目、3回目の大賞を獲って、皆さんの前で漫才ができることを目指して頑張ります」と新たな目標を明かした。

 なお、今年は奨励賞・新人賞の選考は中止された。

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