歌舞伎俳優の尾上菊之助（４２）が８日、東京・新橋演舞場で上演されている主演の新作歌舞伎「風の谷のナウシカ」の昼の部公演で負傷した。菊之助は夜の部公演を休演したため、公演が中止となった。

　菊之助は昼の部終了後、都内の病院で診察を受けた。詳しいケガの状況などは不明だが、興行元の松竹は同日、公式ホームページで「医師、本人、弊社とも協議し、明日１２月９日（月）公演より菊之助が復帰し、昼の部、夜の部とも通常通り上演いたします」と発表した。

　関係者によると、菊之助は昼公演の終盤、作中に登場するキャラクター「トリウマ」に乗って花道を引き揚げる途中に、トリウマ役の俳優がバランスを崩したため、肩から花道に落下した。その後の宙乗りは行わず、共演の中村七之助（３６）があいさつし、公演途中での終幕となった。

　同作は、宮崎駿氏（７８）の原作で、アニメーション映画化もされ大ヒットを記録した漫画「風の谷のナウシカ」を歌舞伎化したもの。菊之助は主役のナウシカ役を務めている。