山本昌平さん死去していた 日本代表する悪役俳優 82歳

 俳優の山本昌平(やまもと・しょうへい)さんが10月30日に肺炎のため都内の病院で死去していたことを28日、所属事務所が公表した。82歳。熊本出身。葬儀・告別式は2日に家族葬で営まれ、来年1月18日に「お別れ会」を予定している。

 所属事務所によると、7~8年前から体調が思わしくなく、俳優の仕事を控えて静養に努めていた。10月に体調不良を訴え入院。3日ほどで回復し医師からも退院許可が出ていたが、その翌日に発熱して体調が急変。帰らぬ人となった。

 1938年生まれ。67年、「荒野のダッチワイフ」で映画デビュー。あくの強い悪役で鳴らし、テレビ時代劇「水戸黄門」、「暴れん坊将軍」など多くのドラマ、映画、舞台に出演した。スーパー戦隊シリーズ「電撃戦隊チェンジマン」(85~86年)ではギルーク司令官を快演。83年には八名信夫らと悪役俳優グループ「悪役商会」を立ち上げた。

 99年には本紙のインタビューでハーモニカを手に単身、地方巡業していることを明かした。旅先では警察署での暴力団排除講演、老人ホーム慰問などボランティアも必ず行った。一番ウケるのは「おぬしもなかなかのワルよのう」などの悪役のセリフ。最後に必ず「今日見た私は忘れてください」と付け加える心優しき悪役だった。

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