松本白鸚「ラ・マンチャの男」通算1300回を達成に万感

 歌舞伎俳優の松本白鸚(77)が主演するミュージカル「ラ・マンチャの男」(27日まで、東京・帝国劇場)が21日、同所で、通算上演1300回を達成した。

 1969年の日本初演から50年。白鸚は「一生懸命、無我夢中でやってきましたが、皆さま方のおかげです」と万感の表情で振り返った。この半世紀、時代は昭和、平成、令和へと変わり、名も染五郎、幸四郎、白鸚へと変化した。そんな中、「苦しみを勇気に変えて、悲しみを希望に変えたいと毎日やって参りました」と作品とともに歩み、進化してきた。

 70年にはブロードウェイ、マーチンベック劇場にて計60回を公演。この日は、当時の演出補の妻で、65年のブロードウェイ初演時の出演女優、ミミ・ターク氏が来場し、「大変感動した」とメッセージを送った。白鸚はブロードウェイでも披露した「見果てぬ夢」の英語版を披露し、会場は拍手に包まれた。

 劇場は約1800人の客で満員。終演後のカーテンコールが始まると、涙するファンも見られた。今作で共演の瀬奈じゅん(45)からは花束が渡され、「ご来場くださった皆さまのおかげです。命の続く限り、役者、人間として生きて参ります」とかみしめた。

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