停電続く武蔵小杉 タワマン真っ暗、エレベーターも動かず 台風19号の影響

 台風19号がもたらした大雨により、東日本の広範囲で甚大な被害が出ている。15日午後、新たな死者が判明し、共同通信の集計で73人が死亡した。国土交通省によると、決壊した堤防は52河川73カ所、土砂災害は計170件。被害の全容はなお見通せない。

 タワーマンションが林立する川崎市中原区の武蔵小杉エリア。人口が急増する人気の街にある47階建てマンションで、台風19号の影響により停電と断水が続いている。浸水で地下の電気系統が故障し、エレベーターやトイレが使えない。

 14日夜。30階より上階にある自宅まで階段で行き来したという男性会社員(44)は「こんなことになるなんて」と絶句。横浜市内で宿泊するといい、「いつまでホテル暮らしが続くのか」とため息をついた。

 排水作業は15日も続き、男性会社員(50)は自家発電でしのいできたが、実家に帰ることにしたという。「排水が終わり次第、作業員が電気系統の点検に入ると聞いた。復旧のめどは全く立っていない」と肩を落とした。

 構内が浸水したJR武蔵小杉駅は15日朝、一部の改札やエスカレーターが使えず、数百メートルに及ぶ長蛇の列ができた。駅周辺はタワマン林立で人口が急増。ラッシュ時は普段から改札前に長い列ができるが、それとは比べものにならない混雑だ。

 「ホームの混雑のため入場を規制します」。駅員は改札前でロープを張った。浸水のため自動券売機は故障中で、発車時刻を知らせる電光掲示板は「準備中」のまま。列に並んだ男性会社員(39)は「これほどの列は初めて。間に合うか分からない」とうんざりしていた。

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