NHK N国と“全面戦争” 放送総局長「厳しく対処する」スクランブル化否定

 NHKの木田幸紀放送総局長が24日、東京・渋谷の同局で定例会見を開いた。21日投開票の参院選で、「NHKから国民を守る党(N国)」の立花孝志代表(51)が比例区当選し、N国が議席獲得したことに「民意のひとつ」と、粛々と述べた。N国が掲げる有料スクランブル化は否定。加えて「誤った理解を広める言動や、違法行為は放置することなく厳しく対処する」と警告ともとれる発言で、強硬姿勢を示した。

 参院選最大のサプライズとも言われた「N国」の議席獲得。NHKの反応が注目された中、木田氏は「選挙によって示された民意のひとつ」と淡々。一方で「公共放送の役割や受信料制度の意義を、国民の皆さまに十分ご理解いただけるよう説明を続けます」と、従来の方針に変わりがないことを強調した。

 N国は受信料を支払った人だけがNHKを視聴できる「スクランブル放送」の実現を掲げているが、木田氏は利益や視聴率に左右されず多様な番組を作る公共放送の役割・機能が「根本から棄損する恐れがある」と反論。その上で「受信料制度などについて誤った理解を広める行為や言動に対して、きちんと対応して参りたい」「明らかな違法行為などは、放置することなく厳しく対処していきたい」と、N国の主張に真っ向から対立する姿勢を示した。

 報道陣から、何を念頭にした発言かと聞かれると「ご説明したとおりに受け取っていただければ」とサラリ。「厳しい対処」に法的手段が含まれるかと問われると「いろいろな可能性が出てくるのではないか」とした。

 総じてN国に対して強硬姿勢だったNHK。「日曜討論」などでの党首討論にN国を呼ぶのかとの問いには、担当幹部が「報道機関としての自主的編集権に基づき決めていく」としたのみだった。

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