【ジャニーさん悼む】“何でもヤっちゃおう精神”の持ち主

 ジャニーズ事務所社長のジャニー喜多川氏(本名喜多川擴=きたがわ・ひろむ)が9日午後4時47分、解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血のため、都内の病院で死去した。87歳。ジャニーズ事務所が9日、発表した。

 デイリースポーツのジャニーズ担当記者が、日本芸能界のカリスマを偲んだ。

  ◇  ◇

 2004年春、私は大阪の某劇場の隣にあるホテルの寿司店にいた。誰もいない店内でカウンターに並んで座ったのはジャニー喜多川社長。仕事で関西にいる私に「大阪でやっている舞台『DREAM BOYS』を見ませんか?」と声をかけてくれ、終演後に食事に誘ってくれたのだ。

 その時、雑談で「関ジャニ8が盆踊りイベントに出演したらどう思う?」と尋ねられた。アイドルのイメージとかけ離れた場所とあって、「面白いですね!」と返した。後日、1社で出演を記事化、関ジャニ∞は7月に「1万人のやぐらダンス」というイベントに出演した。その1カ月後、彼らはイベントで歌った「浪花いろは節」でデビューすることになる。

 自宅のエレベーターに閉じ込められた時に見た幻覚を舞台の演出にしてしまうなど、アイデアはとどまることを知らず、いつも「そんな夢のようなこと、できるわけがない」と誰もが思うことを次々と現実にした。「YOU、ヤっちゃいなよ!」の言葉が有名だが、まさに“何でもヤっちゃおう精神”の持ち主だった。

 優しい紳士で、タレントにも慕われた。記者としての私にエンターテインメントの素晴らしさを教えてくれたのもジャニーさんだ。エンターテインメントを愛し、エンターテインメントの神様に愛された人だった。

 ジャニー社長、ありがとうございました。志はきっとあなたが育てた人たちが継いでくれます。

(元ジャニーズ担当・原田智恵)

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