ますおか増田 横山たかしさん秘話語る 勝手に親父のような存在と思っていました

 毎月第1木曜日に、ますだおかだの増田英彦(49)がつづる「ますだおかだ増田のセンターマイク」。1日に70歳で亡くなった松竹芸能の先輩・横山たかしさんをしのびました。

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 金色のジャケットで赤いハンカチくわえて「すまんの~、大金持ちのおぼっちゃまじゃ」。ホラ吹き漫才で人気だった『横山たかしひろし』のたかし師匠。若手の頃から一番お世話になった大先輩で、僕は親父のような存在と勝手に思ってました。

 5年前に腰を悪くされて入院。お見舞いに行った時、車椅子姿で元気のなかった師匠に「車椅子で漫才するのどうです?」と提案すると「お客さんがひくやろ?」と仰るので「落語家さんも座ってるし、漫才を座ってやるのも新しいのでは?どうせなら車椅子を金色にして“高級車じゃ”ってネタにして、最後にひろし師匠に逆ギレして車椅子から立ち上り、そのままお客さんに一礼して終わるとか?」と言うと「おもろそやなぁ」と漫才師の目に戻った気がしました。

 1年の入院とリハビリを経て漫才の舞台に復帰。舞台袖から金色に輝く車椅子でたかし師匠が登場。「この純金の車椅子48億円じゃ!」(実際は事務所の社員が金色の折り紙を貼っただけやから折り紙代5千円)、「腰を痛めた原因は38億円の純金のスーツが重すぎたんじゃ!」(ホンマは5万円)。最後はちゃんと車椅子から立ち上がり、お客様から拍手喝采を浴びておられて感激しました。

 あれから3年、最近また病気で入院されたと聞き、実は何度も師匠に電話してました(そこまで容態悪いとは知らず)。読売テレビ『ten』の僕のロケコーナー“お宝発見!街かど★トレジャー”が今週放送500回目を迎えるので「特別企画でたかし師匠の車椅子を押しながらロケに行きたい」と思ったから。番組にOKを頂くも「テレビに出るのは難しい」と事務所のOKが出なかった。会うたび元気なくなっていた師匠もカメラの前に立ったら元気になるかも?という思いで何度も電話してたんですけど結局繋がる事はなく、違う企画で500回記念のロケをした3日後にたかし師匠の訃報が…。僕にとって、そして上方演芸界の“宝”を皆さんにもう1度観て欲しかった。

 弟子でもない僕に優しくして下さったたかし師匠には本当に感謝してます。そして僕の本当の親父が亡くなってから、心配して僕のオカンに毎年年賀状を送って頂いてた事も…。

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