歌舞伎俳優・市川海老蔵（４１）の長女・堀越麗禾ちゃん（７）が、日本舞踊の「四代目市川ぼたん」を襲名することが１２日、都内で発表された。この日、行われた「市川會　三代襲名披露公演」（８月３～１２日、東京・Ｂｕｎｋａｍｕｒａシアターコクーン）の製作発表会見に海老蔵らと出席。麗禾ちゃんは同公演で日本舞踊の初舞台を踏むことになる。

　髪をアップに結い、ぼたん花柄をあしらった着物姿の麗禾ちゃんは、ハツラツとした口調で「皆さまこんにちは。本日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。このたび私、堀越麗禾は、市川ぼたんの名跡を、四代目として相続致します、どうぞよろしくお願い致します」とあいさつした。

　麗禾ちゃんと同時に、故十二代目市川團十郎さんの妹で海老蔵の叔母の市川紅梅（７０）が初代市川壽紅（じゅこう）、海老蔵の妹の市川ぼたん（３９）が四代目市川翠扇（すいせん）を襲名する。

　同席した海老蔵は「できれば舞踊か歌舞伎をやりたいというので、意思を尊重した」と明かした。昨春頃から三代襲名の話を進めてきたといい、「歌舞伎はどちらかというと男性中心の世界。しかしながら、これからの時代それではいけない。父が他界して私のせがれは三代襲名できなかったが、女性の方は叔母、妹、娘と三代襲名ができる。こんなめでたいことはない」と感慨深げに話した。

　自身も来年に十三代目團十郎襲名を控えるが「自分の襲名よりうれしい。父にとりましても麻央にとりましてもうれしいこと」と、亡き父と妻・麻央さんに思いをはせた。「お稽古と学校は両方とも好き」と話す頑張り屋のまな娘に「麻央のＤＮＡだと思います」と海老蔵。母の日のこの日、麻央さんの遺影に「行ってきます」とあいさつしたという麗禾ちゃんの手を握った。

　目標を聞かれるとはにかんだ麗禾ちゃん。海老蔵は「市川ぼたんとして私の團十郎襲名公演に出たいそうです」と代弁していた。