天皇陛下即位 初のお言葉「常に国民に寄り添う」 令和幕開け

 天皇陛下は1日午前、皇居・宮殿「松の間」で皇位継承の重要儀式「即位後朝見(ちょうけん)の儀」に臨み「常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国および日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓う」と天皇として最初のお言葉を述べられた。これに先立ち、即位後初めての儀式となる「剣璽(けんじ)等承継の儀」に臨んだ。両儀式は国事行為。「令和」に改元されたこの日から、陛下は新天皇として本格的な活動を始めた。

 朝見の儀には、安倍晋三首相や衆参両院議長ら三権の長や閣僚らが参列。陛下は「自己の研鑽に励むとともに、常に国民を思い、国民に寄り添う」と決意を語った。「いかなる時も国民と苦楽を共にされた」と上皇さまの歩みにも触れ「敬意と感謝を申し上げます」と謝意を示した。安倍首相が国民代表として「天皇陛下を国および国民統合の象徴と仰ぎ、文化が生まれ育つ時代を創り上げていく決意だ」とあいさつした。

 皇后さまや皇位継承順1位となった皇嗣(こうし)秋篠宮ご夫妻と長女眞子さま、次女佳子さまら成年皇族も出席。都道府県知事を代表して埼玉県の上田清司知事や兵庫県の井戸敏三知事らが同席した。宮内庁によると、皇族を除いた出席者は計約290人。

 松の間で臨んだ剣璽等承継の儀では、皇位のしるしとされる「三種の神器」のうち剣と璽(勾玉=まがたま)を、国の印の「国璽(こくじ)」と天皇の印の「御璽(ぎょじ)」とともに継承。神器について、政府は皇室経済法の「皇位とともに伝わるべき由緒ある物」と位置付け、憲法の政教分離原則に反しないとの立場を取っている。

 承継の儀には、安倍首相ら三権の長や閣僚らが参列。前例に倣って女性皇族は同席せず、皇族の出席は皇位継承資格を有する男性皇族に限定された。憲政史上初めて、片山さつき地方創生担当相が女性として参列した。

 現行憲法や皇室典範には即位に伴う儀式の詳細な規定がなく、政府はいずれの儀式も平成への代替わりの例を踏襲した。未成年皇族は儀式全般に出席しないとの慣例で秋篠宮家の長男悠仁さまは同席せず、退位した上皇さまも加わらなかった。

 陛下は両儀式に先立ち、この日の儀式を国事行為として行うとする閣議決定の文書に押印し、裁可した。これが即位後初めての国事行為となった。両儀式後には、宮殿で宮内庁の小田野展丈侍従長と河相周夫上皇侍従長の認証官任命式に臨み、その後、剣璽とともに車で住まいの赤坂御所へ戻った。

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