２０１７年７月に死去した作曲家・平尾昌晃さん（享年７９）の６０億円ともいわれる遺産相続をめぐる問題で、三男で歌手の平尾勇気（３９）が２５日、都内で会見した。平尾さんの妻で「平尾昌晃音楽事務所」社長を務めるＭさんの「取締役の職務執行停止」を求めた仮処分申し立てが、今月１３日に却下された後、Ｍさんと和解に向けて仲介人を通じ話し合ったことを報告。一度は合意に至って、２４日の昼に勇気ら３兄弟とＭさんが対面を予定していたものの、同日朝にＭさんが突如、和解を拒否したという。

　泥沼からの光明が見えかけたところで和解が決裂し、「僕は死ぬまで許せず、墓場まで持って行くかも」と怒りをあらわに。勇気は和解案として、（１）Ｍさんと勇気ら３兄弟が取締役になる、（２）使途不明金について疑惑の解明をする、の２点を提示したといい「私とＭさんは感情的な対立は残ってますが、この２点は合意できると考えました」と説明した。

　「平尾家を守っていく人間として次のスタートが切れると思ってました。何かやましいことがあるんですかね」と声を荒らげて痛烈に批判し、使途不明金が２億２０００万円にのぼることも打ち明けた。仮処分の判決が不服として、予定していた東京高裁への抗告も、すでに手続きを済ませたという。