人気の映画監督が映画館初体験を告白 アップリンク吉祥寺が開館イベント

 寺山修司が主宰した伝説の劇団「天井桟敷」出身の浅井隆氏が社長を務める映画会社「アップリンク」とパルコが14日、東京・吉祥寺パルコ地下2階に5スクリーンの新たな映画館「アップリンク吉祥寺パルコ(通称アップリンク吉祥寺)」を開館し、前日13日にオープニングパーティーでは人気の映画監督が映画館“初体験”を告白した。

 パーティーでは浅井氏、浅井氏とは天井桟敷時代からの付き合いで同館のメインビジュアルを撮影した写真家のハービー・山口氏、「スティルライフオブメモリーズ」の矢崎仁司監督、「ハード・コア」の山下敦弘監督、「バンコクナイツ」の富田克也監督、「勝手にふるえてろ」の大九明子監督がトークイベントを実施した。

 浅井氏は、天井桟敷アムステルダム公演の際に訪れたスペース「ミルキーウェイ」で体験した、一つの場所で同時多発的にさまざまなイベントが行われるというスタイルから受けた刺激が新映画館の構想にも影響を与えていると明かし、「多様な価値観の世界の映画を通じて、違う文化を感じることができる」と、意義を説明した。

 山口氏は、ザ・クラッシュのジョー・ストラマーの「撮りたいものはみんな撮れ、それがパンクだ」という助言を紹介、「浅井さんとアップリンクは、永遠に響く表現を世界中から探して届けてくれる」とたたえた。

 矢崎監督は「今の社会には暗闇が必要。映画館って色んな履歴を持った人が一堂に集まり、感情が渦巻く場所だから。ここには5つの暗闇がある」、大九監督は「映画館は救いの場で社交場。映画館という存在そのものがよりどころ」と、映画館の社会的な役割を訴えた。

 また、浅井氏の「映画館で最初に自分でお金を払って見た映画は?」という質問に、矢崎監督は「高校の時にちょっとエッチな映画目的で友達を誘って甲府のピカデリーで見た『卒業』」、山下監督は「小学生3年生の時に友人と二人で川崎の映画館で観た『グーニーズ』。映画の興奮よりも子供たちで見たという興奮の方が大きかった」と回答。

 富田監督はパニック映画「猛獣大脱走」で気持ち悪くなって便所に駆け込んだ思い出を明かし「必ず二本立てだったので、むしろ自分が見たい映画じゃない方の記憶の方がよく残っている」と“あるある”を披露した。

 大九監督は薬師丸ひろ子のかわいさ目当てに横浜・伊勢佐木町で見たという「セーラー服と機関銃」を挙げ、「とんでもないものを見た」という興奮と共に、相米慎二監督が膝に薬師丸ひろ子を載せたパンフレットの写真を見て「監督という職業は好き放題できるものなんだ」と思ったことを打ち明けていた。

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