ベルトルッチ監督死去、77歳 「ラストエンペラー」など…イタリアの巨匠
「ラストエンペラー」、「ラストタンゴ・イン・パリ」、「シェルタリング・スカイ」などで知られるイタリア映画の巨匠、ベルナルド・ベルトルッチ監督が亡くなった。「la Repubblica」などイタリアメディアが報じた。77歳。パルマ出身。
監督、脚本を兼任し、清朝最後の皇帝・愛新覚羅溥儀の生涯を描いた「ラストエンペラー」(87年)は、米アカデミー賞で作品賞をはじめ、監督賞、作曲賞など9部門を制覇した。
同作に甘粕正彦役で出演し、音楽も担当した坂本龍一は、日本人で初めてアカデミー作曲賞を受賞した。坂本は米作家ポール・ボウルズの小説を映画化した「シェルタリング・スカイ」(90年)の音楽も担当した。
また、72年に公開されたマーロン・ブランド主演の「ラストタンゴ・イン・パリ」は大胆な性描写で公開当時、イタリアでは上映禁止となり、世界中で物議を醸した。
「la Repubblica」は「20世紀最後の巨匠 死す」との見出しで、「LA STAMPA」は「20世紀最後のマエストロ(巨匠) 77歳で死す」と訃報を伝えている。
その他の主な作品に伊作家アルベルト・モラビアの小説を映画化した「暗殺の森」、ロバート・デ・ニーロ、ジェラール・ドパルデューらオールスターキャストでイタリアの20世紀を描いた5時間16分の超大作「1900年」などがある。