新潮社と清水潔氏 アマゾンドラマ「チェイス」配信再開に異議無し…謝罪受け入れ

 新潮社は13日、報道各社にFAXを送り、Amazonプライム・ビデオで配信されていたドラマ「チェイス」について、同ドラマの公式サイトとドラマ製作会社ジョーカーフィルムズの公式ホームページに「清水潔氏及び新潮社からの申し入れに対するお詫びとお知らせ」と題する謝罪文が掲載されたことに鑑み、同ドラマの配信再開について「異議を唱えない」と決定したことを明らかにした。

 新潮社によると同ドラマはAmazonプライム・ビデオで昨年12月22日から配信された。清水氏の著書「殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件」にストーリー展開、情景描写、セリフなどが複数酷似しているとして、新潮社と清水氏が1月17日付の書面でアマゾンジャパン合同会社とジョーカーフィルムズに同ドラマの配信即時中止を申し入れた。以後、協議を重ねた結果、今回の結論に至ったという。

 新潮社は謝罪に加え、ドラマの各配信回の末尾に「清水氏の著作を含めた本ドラマ制作時に参考とした文献・番組一覧、事件被害者と遺族に対する哀悼の意が新たに追加されました」としている。

 さらに、同ドラマが「製作会社が当初主張していた『架空の物語』ではなく、実際に起こった北関東連続幼女誘拐殺人事件をモチーフに製作された旨も、訂正・追加記載されました。謝罪はじめ、一連の追加措置をふまえ、清水氏および弊社は本ドラマの配信再開については異議を唱えないことにいたします」としている。

 清水氏は新潮社を通じて談話を発表。「北関東連続幼女誘拐殺人事件の本質とは無関係な部分で、このような紛争が起き、そして長引くことは望んでおりません。今回は先方が謝罪をし、参考文献・番組が明示され、事件被害者と遺族へ対する哀悼の意がドラマ末尾に追加されたという事実を受け入れる事とします」とした。

 また、新潮社と清水氏はドラマ製作に「何ら関与しておりません」とし、ドラマ製作に関する一切の対価を「受け取っていない」とした。

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