内田裕也 妻・希林さんとの最後の共作鑑賞「動揺が隠せなかった。ありがとう」

舞台挨拶を行った内田裕也(左)と崔洋一監督=京都・祇園花月
舞台挨拶を行った内田裕也(前)と崔洋一監督=京都・祇園花月
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 ロック歌手・内田裕也(78)が14日、京都市で最終日を迎えた京都国際映画祭で、ドキュメンタリー作品「転がる魂 内田裕也」(崔洋一監督)の上演後に舞台挨拶を行った。

 作品は内田の歌手活動などの歴史と近況を追ったノンフィクションで、9月に亡くなった妻樹木希林さんが語りを務め、インタビューにも応じて出演した最後の夫婦共作。希林さんの収録は7月に行われていた。

 会場で自らも鑑賞してから登壇した内田は「先日他界しました樹木希林さんが出ていたんで、ちょっと動揺を隠せなかったです。一緒にスクリーンを見てくれてうれしかったです。ありがとう」と、亡き妻への思いを語り、会場から拍手が起こった。

 作品で希林さんは内田を「不思議で分かりにくいけど、分かりやすい人」と表現。ラストでは「私は、ふっとおいとまするかもしれませんが、裕也さんには面白かったわねと伝えました。裕也さんの魂、転がって、転がって、転がって、どこへ行くのかなあ?」と結んでいた。

 崔監督は7月に収録を行った希林さんが「私の最後のナレーションよ」とほほ笑んでいたことを明かした。

 これを聞いた内田は、奮い立たせるように「シーンとするのは本意じゃないんでね。またポリシーと夢を曲げないでやりつづけたいと思ってます」と声を絞り出すようにあいさつした。

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