市村正親 声だけで勝負 初の実写吹き替え 舞台で何度も演じた当たり役

 俳優の市村正親(69)が、11月30日公開の米映画「Merry Christmas!~ロンドンに奇跡を起こした男~」の日本語吹き替え版で、初めて実写映画の吹き替えに声優挑戦することが5日、分かった。同作はイギリスの小説「クリスマス・キャロル」をモチーフにした作品で、市村は物語の主人公である老商人・スクルージの声を担当。過去にミュージカルやストレートプレイで何度も演じてきた役柄に、改めて別のアプローチで挑戦する。

 デビュー45年目にして、意外にも初めてとなる実写吹き替え声優は、自身の当たり役で挑む。

 同作のモチーフとなったのは、1843年に英作家のチャールズ・ディケンズが出版した小説。クリストファー・プラマー(88)演じる主人公のスクルージが、3人の幽霊との不思議な出会いを経て、運命を変えていく物語。

 市村はスクルージ役をミュージカル5公演、ストレートプレイ4公演で演じ、「トータルでは150回は超えてると思う」。それだけに「他の人がやるより、僕がやる方が絶対いい。だって僕がスクルージなんだもんで。他の人は『形』でやるだろうけど、僕スクルージとして何年も生きてきてるから」と、思い入れの強さも相当だ。

 舞台から映画に変わることで、表現も多少変化するという。「映画の方がもっとリアルに、あまり大きな声を出さずにやれる。劇場だと1000人のお客さんに向けなきゃいけないから、映画の空間にしちゃ声が大きくなって広がっちゃうんでね」と説明した。

 「『初めて』だとか、『これが最後』だとかは思ってない。俳優生活を続けていく中での1つの“一瞬”」と初挑戦にも余裕の笑顔。「役柄の心を見つけて、それを自分に宿らせる、と自然に声も変わってくる」と、45年間で積み重ねてきた演技の“極意”をかいま見せた。

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