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玲里インタビュー(中)「ちっちゃい頃から知っている」大物アーティストたち

玲里(右)と父の難波弘之=神戸市のデイリースポーツ
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 シンガー・ソングライターの玲里が、9月リリースを目指して4thアルバム「Emotional Armor」を制作している。国産プログレッシブ・ロックの第一人者で、日本を代表するキーボード奏者・難波弘之の娘として生まれ、音楽の世界に足を踏み入れた玲里が、そのユニークな音楽人生をデイリースポーツに語る、その中編。取材には難波も同席した。

  ◇  ◇

 玲里はさまざまな音楽、中でも父の影響もあって1960~70年代の英国ロック、プログレを聴いて育ち、「もともとプログレが好きなので。プログレだと子守歌のような感じで安心して」というまでになる。

 「父が持っているいろいろなCDを勝手に聴いて『これが気に入った』って言うと、関連する、すごく的確な『あなたにお勧め』を何十枚も重ねて持ってきてくれる」という“英才教育”を受けた。

 意外にも難波に楽器を教わったことはないが、中1の時に一度だけ打ち込みの基礎を教わって「とても役に立って」いるといい、「いいお父さんでいい先生でいいミュージシャンの先輩。すごいラッキーだと思います」と感謝している。

 幼少時から周囲にいたそうそうたるミュージシャンの影響を、難波はこう証言する。

 「歌も金子マリ、吉田美奈子、山下達郎、竹内まりや、ダイヤモンド☆ユカイ、人見元基…うまい人ばっかり見てきてるから、あれが普通だと思っちゃってるところがあって」

 「ギターなんかも完全に見よう見まねで。ただねえ、ちっちゃい時から達郎とか是方(博邦)とか大谷令文とか吉良(知彦)くんとか、そういうのを見て育っちゃったから。ギターとか買いに行く時に、吉良くんとか土屋(昌巳)さんが一緒に行ってくれたりとかね。ベースもレッド・ウォーリアーズの(小川)清史くんが『これ女の子用のベースだからいいよ』って貸してくれたりとか」

 実際、使っているギターは「吉良さんと土屋さんが選んでくれたギター」(玲里)だ。そんな環境で育った玲里は「今のJポップにない感じの、面白い曲を書いて歌う人」(難波)に成長した。

 その楽曲は、幼少時からプログレに親しんだ影響で「変拍子を変拍子と思わない節があって。譜面を書けないので、自分で作ったものを全部難波さんに渡して、難波さんが全部譜面に起こしてメンバーに渡してくれるんですけども、今回もめちゃ大変な泣きが入りました」ということからも一端が分かる、独自色が強いものだ。

 楽曲作りについて、玲里は「アレンジがされた状態で頭の中に浮かんでくることがほとんどで、アレンジって概念も最初ないぐらい。フルで鳴るんです。サビだけ、フックだけが出てくるとかではなく、全体で。イントロからエンディングまでっていう感じだったんで。そんな感じで打ち込んだり弾き語ったりしたものに色んな楽器を重ねて録音して皆さんにお聴かせしたりということをしていたので、(セルフプロデュースも)苦ではなかった」と説明する。

 難波が「うらやましいよな。私たちなんか、Aメロが浮かばないとか、イントロだけいいのできちゃったとか、そういうのはよくあるんですけど」とうらやむと、玲里は「それはあり得ないので。自分の頭の中で鳴っているのを目指して作っている形で。素晴らしいミュージシャンの方々が参加してくださってるので、完成に近づくのが苦ではなかったというか。『どうすればいいんだろう?』とか、セルフプロデュースが『わーっ!』て頭を抱えるような感じではなかった」と、当然のように述べた。

 「OPEN WORLD」には、驚くほど豪華なミュージシャンが参加している。

 「私が音楽をやってることをかぎつけてというか、どこからともなく知ってくださっていて『俺はまだ呼ばれてない』とか言ってくださる方が多くて、その方々をみんなお呼びしたら、こんな数のすごいミュージシャンが大集合という感じになって。織田哲郎さんにギターを弾いていただいたりとか、北島健二さんとか、難波さんと事務所が同じ土屋昌巳さん…。ホント、ちっちゃい頃から知っている方々なんですけども、改めてこうやって音楽をプロとしてやってる時に、皆さんが参加したいって声をかけてくださったりして、すごいうれしくて」

 他にも山下達郎のバンドメンバーである佐橋佳幸、宮里陽太、伊藤広規、小笠原拓海や、故吉良さん、屋敷豪太、根岸孝旨、難波のギターレストリオ「センス・オブ・ワンダー」のそうる透と松本慎二ら、そうそうたる顔ぶれだ。

 また、山下・竹内まりや夫妻が推薦コメントを寄せ、山下は「サンソン(TOKYO-FM『山下達郎のサンデー・ソングブック』)で(曲を)かけてくださってですね、ありがたく。ものすごい真剣に聴いてくださってですね。2日間かけて、じっくり」(難波)という、強力な支援もあった。難波は玲里を「ミュージシャンにすごく気に入られるタイプ」「ミュージシャンにやたら好かれるタイプ」とうらやむ。

 4thアルバムは「9月を目指して作ってます。前作と同じセルフプロデュースで指揮をとっております」といい、難波は「なかなか厳しいバンマスで、大変でございます」と笑顔。

 前作にも参加した土屋、佐橋、伊藤、小笠原、宮里、根岸、松本、屋敷、森信行、YUHKIらの他、ライブで共演した杉真理に「杉さんにぴったりの曲があるんで、ぜひ参加してください」とお願いして、杉も加わった。

 難波によれば、このライブは「たまたま鈴木慶一も見に来て」いて、「ストラングラーズみたいだ」「いいよ、すごいいいよ」と絶賛していたという。

 玲里は「素晴らしい音楽を作ってきた素晴らしいミュージシャンの方々が『一緒にやりたくないよ』って言うんだったら、私も最初からそのつもりはないぐらいだったんですけど、皆さんが『次の作品いつ出るのか』『俺はまだ呼ばれてない』とか、伊藤広規さんも『玲里と俺2人でデュオでやろうよ』ってずっと言ってくれてるので、そうやって面白がってもらえてるのが楽しい。私もどんどんそういう人たちから盗みたいし、一緒にやることによって発見がいっぱいあるので、一緒にできる時にやりたいなって」と、大物たちとの共演を喜んでいる。

      (続く)

 ◆玲里(れいり)幼少期からさまざまな音楽に親しみ、5歳で初めて作曲。2011年、デビューアルバム「KISS AND FLY」発表。第4回CDショップ大賞関東ブロック賞。アニメ映画「劇場版名探偵コナン 11人目のストライカー」や、元AKB・秋元才加の主演映画「マンゴーと赤い車椅子」の挿入歌などを担当。16年8月と2017年7月、プロ野球・楽天戦で国歌独唱。

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