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ラジオでアニメ 二十数年こだわる文化放送の狙い「A&G」

 文化放送社屋
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 花澤香菜に水樹奈々、神谷浩史に宮野真守…。ラジオの1ジャンルを確立したと言える、声優出演番組「アニラジ」にどこよりも力を入れてきたのが文化放送だ。アニメのA、ゲームのGという頭文字から「A&G」と名付けたブランドでファンに親しまれている。局としてどうビジネスとして形にし、リスナー・ユーザーを拡大させたいと考えているのか。15日に開かれた同局の定例会見での受け答えを中心にまとめた。

 この日の会見では4月21日・22日に行われた「DGS VS MOB LIVE SURVIVE」というイベントが紹介された。会場はさいたまスーパーアリーナ、2日間で2万6000人を動員し、上口宏社長も「非常に人気がある声優さんですけど、常に新しいムーブメントを巻き起こしてくれております」とその影響力に感謝していた。ただ、そうは言っても、知らない人にはどのようなものかイメージがつきにくいのも現実だ。

 イベントタイトルにある「DGS」というのは文化放送のラジオ番組名の略称にあたる。「神谷浩史・小野大輔のDear Girl~Stories~」(土曜、深夜1時)という番組で、番組名にもなっている2人は人気・実力両面でトップクラスの男性声優である。こうした声優や、アニメソング歌手の番組が文化放送には無数にある。放送だけではなく、インターネット上に特設サイト・アプリを用意し、番組を配信するネットラジオも行われており、地上波放送で33、ネット配信で126(5月15日、文化放送発表)もの番組が制作されている。

 1990年代から力を入れ始めたアニメ関連番組、通称「アニラジ」だが、担当取締役の片寄好之氏によると、ビジネスとして潮目が代わり始めたのは「ここ3、4、5年」のことだという。水樹奈々や、「ラブライブ!」のμ’s(ミューズ)といった声優アーティストがNHK紅白歌合戦に出場したこと、さらにテレビ番組でも声優が顔出し出演する機会が増えたことが理由だという。

 番組制作に必要なスポンサーについても、片寄取締役は「安いということも含めて、『超!A&G+』(ネットラジオ配信のブランド名)は意外と人気で、ほとんど提供がついているんです。制作費は完全に回収できています」と力強い。地上波番組と比べると単価は安くなるとはいえ、熱量の高いファンの存在を生かして、前述のようなイベント開催や、Tシャツ、多色ペンライトなどの物販で収益化を図っているとした。

 すでに人気声優の大半をブッキングしていることから番組数はネットラジオを含めて片寄取締役は「ほぼマックスまで来ている」と話す。今後については「番組の数というよりも、付帯事業ですね。イベントであるとか、物販であるとか、そういったものの数をこなしていくことが重要」と地道に根を強く、広くはっていくことを誓った。

 人気で華やかな世界に見えるアニメ業界のラジオだが、支えているものは二十年来の、そしてこれからも続く地道な企業努力だと言える。

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