仲代達矢 「白い巨塔」出演オファー断っていた 演劇優先で「非常に残念」

 俳優の仲代達矢(85)が21日、都内で開催中の「大映男優祭」でトークイベントを行った。長谷川一夫、市川雷蔵、勝新太郎ら伝説の映画俳優を輩出した大映の傑作を上映するイベントで、仲代は自身が出演した「炎上」の上演後に登場。故田宮二郎さんが主演を演じた「白い巨塔」(1966年)の出演オファーを断っていたと明かした。

 仲代は「田宮さんとは『華麗なる一族』や『不毛地帯』で共演しました。モダンな方でした」と振り返り、その後「『白い巨塔』は(原作の)山崎豊子さんから“出てくれ”と話があったんですが、その時は演劇をやっていたもんで、お断りしたんですよ。非常に残念だったと思っています」と打ち明けた。仲代は山崎作品と縁が深いだけに、意外な“告白”にMCの映画史研究家・春日太一さん(40)も会場のファンもびっくりした。

 仲代は無名塾を主宰し、役者の養成にも関わっているが、現在の映画製作には「昔ほどのいい環境でやっていないような気がする。映画の第二次黄金時代には、役者が技を上げていくこと、そして時間とお金も必要だと思う。いい作品は時空を超えます」と訴えていた。

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