「ムー一族」共演陣の樹木希林、郷ひろみ 左さんを悼む「キレのいい演技者」

 1970年代のヒットドラマ「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」などで人気を博した、俳優の左とん平(ひだり・とんぺい、本名肥田木通弘=ひだき・みちひろ)さんが、24日午後3時57分に心不全のため、都内の病院で亡くなったことが25日、分かった。80歳。左さんは昨年6月に急性心筋梗塞で入院し、闘病中だった。葬儀は近親者のみで執り行い、後日、お別れの会を開催予定。

 代表作「ムー一族」の共演陣が、左さんとの永遠の別れを悲しんだ。都内の自宅で本紙の取材に応じた女優・樹木希林(75)は、「本人の目的はどこにあったのか、私は聞いたことはなかったのですが、もっと中心の仕事ができたんじゃないかな。人に合わせていましたね」と脇役に収まらない、主役級の存在感を回想。「何とも言えない、間のいい、キレのいい、演技者でした」と悼んだ。

 「美女が好きでね。私は口説かれたこと、一切ない。変わった動物を見るような目で、見られたから」。最近は会うことはなかったというが、「寺内-」でも共演していた左さんの“素顔”を懐かしみ、自虐を飛ばした。

 歌手の郷ひろみ(62)は、「僕の大好きな個性的な俳優さんでした。普段も撮影しているときも変わらないお人柄で、ご一緒させていただいていたころが、懐かしく思い出されます」と追悼コメントを発表した。

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