テレビ東京が２２日、ジャーナリストの池上彰氏が案内人としてメーン出演する「池上彰の現代史を歩く～Ｗａｌｋｉｎｇ　ｔｈｒｏｕｇｈ　Ｍｏｄｅｒｎ　Ｈｉｓｔｏｒｙ～」（放送時間未定）を４月８日にスタートさせると発表した。激戦区と言える日曜日のゴールデンタイムに選挙特番でおなじみの池上氏とのタッグで挑むテレビ東京の狙いとは。

　「ザ！鉄腕！ＤＡＳＨ！！」、「世界の果てまでイッテＱ！」など、日曜日のゴールデンタイムは日本テレビが圧倒的な視聴率を誇っている。この日に行われた定例の社長会見で小孫茂社長は「岩盤のような強い壁がございますが、蟻の一穴ぐらい開けられたらいいなと思うものの、『まったく新しいことをテレビ東京は始めたな。池上さんとともに』と視聴者の皆さんに思っていただいたら、それだけで半分以上狙いは達成したという感じで受け止めております」と目新しさ、斬新さの方に目を向けているとした。

　番組は、池上氏が「ライフワーク」と位置づけているという現代史の事件現場を、番組タイトルの通りに「歩く」というもの。行く先々で現在進行形のニュースの本質を知り、そこに息づく文化を学ぶことが見所となっている。

　小孫社長は池上氏を「（難しい話題も）決して堅い話題として提示しない。（事前に）なんの勉強をしなくても、『ああ、なるほどそうなのか』と（視聴者に）言っていただけるようなプレゼンテーションの仕方をされるプロだと思います」と評価。池上氏が世界を股にかけて取材するといい、「お金がいくらかかるかわからないのが最大の心配事ではあるんですが、好きにでかけてくださいと言ってしまいましたので、完全に手遅れ状態になっております」とジョークで番組に対する思いを表現した。

　選挙特番では有力政治家に切り込む「池上無双」が人気の同氏。社長は「他局さんを打ち崩すという発想は残念ながら。小さい社長でございますので、そういう大望はございません」と謙遜していたが、日曜夜の不定期放送で人気を博している「緊急ＳＯＳ！池の水ぜんぶ抜く大作戦」シリーズを引き合いに「両方とも『池』がついているので、なんとかいけるんじゃないかと思っております」と期待を寄せていた。