ロックバンド「ＳＥＫＡＩ　ＮＯ　ＯＷＡＲＩ」のＳａｏｒｉ（３１）が藤崎彩織名義で今年１０月に発売した小説「ふたご」（文藝春秋刊）が直木賞候補に選ばれたことが１９日、分かった。主催の日本文学振興会がこの日、直木賞と芥川賞の候補を発表した。

　Ｓａｏｒｉは「苦しみながら作品に向き合ってきたので、伝統ある賞のノミネートという喜びを、これからゆっくりとかみしめたいです」とコメント。今年１月に俳優・池田大（３１）と結婚を発表し、年明けにも出産予定。選考会は来年１月１６日で、受賞すればダブルならぬ“ふたご”の喜びとなる。

　「ふたご」はピアノが友達の中学生・夏子が、感受性の強い高校生・月島に誘われてバンドに参加し、仲間と共同生活を送る…というセカオワ誕生をイメージさせるストーリー。１５年に芥川賞を受賞したお笑いコンビ・ピースの又吉直樹（３７）に続き注目が集まる。

　なお、芥川賞は宮内悠介「ディレイ・エフェクト」（たべるのがおそいｖｏｌ．４）など５作が、直木賞は「ふたご」、伊吹有喜「彼方（かなた）の友へ」（実業之日本社）など５作が候補に選ばれている。