羽生&井山氏 ともに中学生プロから七冠独占の偉業へ

 政府は、将棋界史上初の「永世七冠」を達成した羽生善治氏(47)、囲碁で初めて七冠独占を2度果たした井山裕太氏(28)に国民栄誉賞を同時授与する方向で検討に入った。安倍晋三首相が指示した。菅義偉官房長官が13日の会見で明かした。実現すれば、将棋界、囲碁界で初。

 将棋の羽生氏は1985年、史上3人目の中学生棋士としてプロ四段に昇段。卓越した勝負術で頭角を現し、89年、19歳で初タイトルとなる竜王を獲得した。その後、立て続けにタイトルを奪い、96年、王将に就き、史上初の七冠同時制覇を達成した。

 2008年、永世名人の資格を得て、六つめの永世称号を獲得。残るのは永世竜王だけとなった。その年、竜王戦の挑戦者となり、初の永世七冠に挑んだ。初戦から3連勝し、快挙にあと1勝と迫ったが、4連敗を喫し、涙をのんだ。

 10年にも竜王挑戦に失敗。その後は挑戦者にもなれず、永世七冠への道は遠のいたかにみえた。今期、7年ぶりに挑戦権をつかみ、「ラストチャンス」のつもりで大舞台に臨んだ。

 結果は4勝1敗と渡辺明竜王を圧倒。ついに悲願を達成。本人は「夢のようです」と感慨に浸った。通算タイトルも99期と初の大台も目前。歴史をさらに刻みそうだ。

 井山氏も小学生のころから天才の名をほしいままにした。02年、中学1年でプロ入りし、09年、史上最年少の20歳4カ月で名人を獲得。16年には囲碁界初の七冠独占を達成した。

 しかし、その年の名人戦で失冠し、6タイトルに後退していた。ところが、ここからの快進撃がすごい。六つのタイトルすべてを守った末、今期名人戦を制し、七冠に返り咲いた。羽生氏でさえ2度目の独占は成し遂げていない、囲碁・将棋界も含めた初の偉業だ。

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