【専門家の目】安田大サーカスHIRO 左脳室内出血とは…

 安田大サーカスのHIRO(40)が休養することが30日、所属事務所から発表された。事務所によると「左脳室内出血」で現在入院中。1カ月の予定だという。HIROはいったいどんな状況にあるのか。「甲南回生 松本クリニック」(兵庫県芦屋市)の松本浩彦院長に聞いた。

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 脳室というのは脳の中心部分にある、勾玉(まがたま)が二つ並んだような空洞で、中は脳脊髄液という液体が循環しています。脳室内出血というのは、脳出血という原因があって、その結果おこる状態のことを指します。原因となる脳出血にはさまざまな種類があり、それによって症状や治療法や予後、すなわち治り具合も変わってきます。

 脳出血の種類として、まず脳室の周りにある血管が破れて出血する場合。これは比較的軽症です。今回のHIROさんの例がまさにこれだと思われます。しかし脳内出血が起こり、その血のかたまりが脳室の中に流れ込んで起こる状態を脳室内穿破(せんぱ)と呼び、こうなるとちょっと厄介です。

 脳内出血が原因ですので、脳そのものに障害が起こっているからです。もっと困るのは脳動脈瘤の破裂、つまりクモ膜下出血にともなって起こる脳室内出血です。この場合はクモ膜下出血として治療が行われ、かなり大層なことになります。大がかりな手術をしないと本当に命の危険があります。

 脳室内出血の症状は、頭痛、吐き気などですが、重症になると意識障害がおこります。その時はすぐに救急車です。治療法は出血量の多少で決まります。少量でしたら脳脊髄液の循環で自然に洗い流されますが、大量出血で脳室が膨らみ、脳を強く圧迫しているような場合、ドレナージという手術をしないと危険です。

 予後は発症時の意識障害の有無で決まります。軽症なら自然治癒もありますが、意識障害が長く続いた場合、思考や会話の障害が残りますし、クモ膜下出血が原因の時は何よりも救命が最優先です。いずれにせよ脳室内出血は高血圧が原因であることに変わりはありません。HIROさんの場合も高血圧が引き金でしょうが、軽症のようなので少し安心しています。

 ◆松本浩彦(まつもと・ひろひこ) 兵庫県芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、(社)日本臍帯プラセンタ学会会長。

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