ココリコ田中離婚…なぜ親権を持ったのか 「行列」北村晴男弁護士に聞く

 お笑いコンビ、ココリコの田中直樹(47)とタレントの小日向しえ(37)が協議離婚した。夫妻には中学生と小学生の子供がおり、親権は2人とも田中が持つ。一般的に親権は母親が持つことが多く、珍しいケース。田中と小日向がどんなことを話し合ったと考えられるのか、日本テレビ「行列のできる法律相談所」に出演する北村晴男弁護士に聞いた。

 子供が中学生と小学生の場合、親権について双方が合意した時も、合意に至らず裁判所が親権を決定する場合も圧倒的に母親が持つことが多いという。協議離婚の場合は、親権については双方が合意に達したことを示しており、本件においては結果として小日向が親権獲得についてそれほど強い意志を示さなかったことが考えられる。

 北村弁護士は「一般的に」と断った上で、母親が親権を強く望まない場合に考えられる理由として、自分自身に経済力が無く、別れた夫には一定の収入はあって養育費を払うことは可能であるものの、いい加減な性格であることなどから事実上、払ってもらう見込みが無いケースをあげた。こういう場合、母親がやむなくあきらめることもあるという。

 しかし、本件では田中には十分な収入があり、芸能人としての知名度もあることから養育費を払わないことは考えにくく、最悪の場合、法的手続きで確実に養育費の支払いを求めることができる。小日向は自分に十分な収入が無くても親権を望めば持つことはできたはずで、北村弁護士は「何か理由があるのかもしれない」と話した。

 同様のケースの場合、一般論としてどのような事情があると推察できるのか。北村弁護士は(1)子供に対する愛情がそこまで強く無い、(2)子供に愛情はあるけれども離婚後に再婚を望んでおり、相手が子供を望んでいない、(3)愛情はあるけれども仕事への特別のこだわりがありそのために育てられない、(4)「非常にまれ」なこととして相手の人格を強く尊敬していて自分よりも子供を育てるにふさわしいと判断して親権を放棄する場合-などが考えられるという。

 ところで、縁あって夫婦となり、どんな夫婦も将来において親権を巡る争いがあるとは考えたくないはず。しかし、現代では離婚は全く珍しくない。親権を得るにあたり大切なことも聞いた。

 (1)子供の生活環境。父親と母親のどちらの生活環境がふさわしいか、(2)働いている場合は自分に代わって子供の世話をしてくれる人物がいるかどうか、(3)子供の意志。家裁の調査官が子供に面接して確かめる。調査官は子供の能力、特性、心理状態に加え、親の状況も考えて総合的にどちらがふさわしいかを家裁に報告するという。

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 北村晴男(きたむら・はるお) 弁護士。長野県出身。日本テレビ系「行列のできる法律相談所」にレギュラー出演。趣味はゴルフ、野球。月2回スポーツなど幅広いテーマでメールマガジン「言いすぎか!!弁護士北村晴男 本音を語る(まぐまぐ)」を配信中。

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