藤井四段の対局に観客300人!立ち見続出のフィーバーも…

 対局を見ようと多くの将棋ファンが詰めかけた
 対局する藤井四段(左)と豊島八段=愛知県岡崎市
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 最年少プロ棋士で、公式戦16連勝中の藤井聡太四段(14)が7日、愛知県岡崎市で行われた「第24回将棋まつり」の公開対局で豊島将之八段(27)に敗れた。黒星は3月に非公式戦で羽生善治三冠に敗れて以来、2カ月ぶり。この日も非公式戦だったため、連勝記録に影響はない。同県瀬戸市出身の“スーパー中学生”は、地元で勝利とはいかなかったが、会場には300人のファンが集まり大盛況。人気ぶりを見せつけ、大会関係者も「最近にはない盛り上がりぶり」と舌を巻いた。

 ゴールデンウイークの最終日に、地元での“金星”はならなかった。観客の視線を一身に浴びた14歳だったが、初めての公開対局で豊島八段に完敗。中盤から押され、見せ場を作れないままだった。

 対局後には「中盤で攻め急いでしまい、差がついてしまった」と分析。3月以来の敗戦となったが「勝敗というのはついて回るものなので一喜一憂してもしょうがないのかな」と冷静だった。「対局を楽しみにしていた」という豊島八段は、「緊張感を持って指すことができました」と振り返った。

 非公式戦だったため、連勝記録に影響はない。この日の持ち時間は5分で、時間を使い切った後は、一手30秒の早指し。すぐ横では別のプロ棋士による解説付きというイレギュラーな形で行われた。

 この日ばかりは老若男女のファンをがっかりさせたが、藤井四段の注目は高まるばかりだ。公開対局の観戦は事前応募制で、当選者限定だったが、多くの人が詰めかけた。2カ所でパブリックビューイングが設けられ、立ち見も続出。締め切り後も藤井四段の快進撃が続き、前日まで問い合わせが殺到したという。また、16社約60人の報道陣が訪れ、市の関係者は「これだけ取材があったのはノーベル賞を受賞した大隅良典氏の記念講演以来」と説明した。

 周囲のフィーバーにも藤井四段はマイペース。自身を報じるテレビなども「ほとんど見ていない」と明かし、「テレビをご覧になった方から声をかけられることはあります」と控えめに話した。

 非公式戦とはいえ、敗戦を成長の糧にする。「(今回の持ち時間は)極めて短い時間だったんですけど、自分の課題は見えたかなと思いますので、12日は反省を生かして戦いたいです」。次戦は西川和宏六段(31)との王将戦予選。無限の可能性を秘めた14歳が、17連勝へ向けて再び突き進む。

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