藤井聡太四段、デビュー16連勝 スーパー14歳が初タイトルに「M3」

 将棋の最年少プロ棋士、藤井聡太四段(14)が4日、大阪市の関西将棋会館で指された新人王戦トーナメント3回戦でアマチュアの横山大樹さん(26)を破り、自身の持つデビューからの連勝記録を「16」に更新した。藤井四段は「途中、苦しい将棋もたくさんあったので、16連勝できたのは本当に幸運だと思います」と静かに喜んだ。次の対局は12日、王将戦1次予選で西川和宏六段(31)と対戦する。

 スーパー中学生の勢いが止まらない。横山アマの先手で始まった対局は中盤まで一進一退。一時は横山アマの攻勢に、藤井四段が劣勢に立たされる場面もあったが、終盤、大駒の飛車を取らせてから持ち前の鋭い終盤力で、数々の全国大会を制してきた強豪アマを押し切った。「序盤から難しい試合で、途中、感覚をつかめず、形成を損ねてしまったんですが、勝ててよかったです」とはにかんだ。

 これで新人王戦ベスト8入り一番乗りを果たし、初タイトルへの“マジック”を「3」とした。同棋戦はトップ棋士への登竜門として知られ、歴代優勝者には森内俊之九段、羽生善治三冠ら、そうそうたる顔触れが名を連ねるが、優勝すれば最年少記録を大幅に塗り替えることになる。「これからも強敵が続くと思いますし、そこはあまり意識せずにやっていきたい」と、落ち着いた表情で話した。

 非公式戦のインターネットテレビ・AbemaTVの対局で羽生三冠を破り、注目が高まっている。この日の対局は急きょ生中継され、報道陣も大挙、押し寄せた。そんな喧噪(けんそう)をよそに、ブルーのリュックを背負い、スーツにエンジのネクタイ姿で現れた藤井四段は、昼食では、ぶっかけそばに舌鼓を打つなど、中学生らしさものぞかせていた。

 連勝を重ねる天才棋士にはさらなる大記録が待ち受ける。神谷広志八段の持つ、公式戦最多連勝となる「28」だ。14歳は「途方もない記録ですので、そこは自分が一局、一局やっていきたい」と、臆することなく静かに闘志を燃やした。

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