高知東生被告に懲役2年の判決 五十川被告の父に会釈…本人とは一切目を合わさず

 東京地裁を出る五十川敦子被告
 東京地裁に入る高知東生被告を乗せたと思われる車両(撮影・棚橋慶太)
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 覚せい剤取締法違反などの罪で逮捕、起訴された元俳優の高知東生被告(51)と、元クラブホステスの五十川敦子被告(34)の判決公判が15日、東京地裁で行われ、ともに懲役2年、執行猶予4年の判決が言い渡された。高知被告は五十川被告とは一切目を合わせず、裁判官からは「まずは心身ともにきれいになることが一番」などと説諭される場面もあった。

 黒いスーツに水玉のネクタイという、初公判と同じ服装で出廷した高知被告。愛人だったとされる五十川被告と共に証言台に並び立ち、懲役2年の有罪判決を告げる裁判官の言葉を、身じろぎもせず聞き入った。五十川被告とは入廷時も退廷時も別行動で、法廷内では一切、視線を合わせることはなかった。

 続いて判決について、裁判官から覚醒剤所持量が4グラムと多量だったことや、10代から薬物を使用していたことから、常習性と依存性の強さを指摘された。それでも、知人による上申書が提出されたことや、薬物治療の専門病院に通院し、更生の意志を示していることなどから、執行猶予つきの判決となったことが説明された。

 その上で、裁判官からは「今回の件で失ったものも多いと思いますが、これから切り替えていくべき人生があります」と励ましの言葉が。さらに、捜査に従順に協力したことについて「更生したいという思いが、あなたの背中を押したのだと思います」と、改悛の情を認められた。

 高知被告は体温管理士の資格を取得し、今年5月には横浜市内にエステ店を開業。現在は休業中だが、裁判官から「健康に関わる仕事をするというのはすごくいいことだと思いますので、まずはあなたが心身ともにきれいになることが一番」と説諭されると、小さくうなずいた。

 退廷の際には、傍聴席に座っていた五十川被告の父親に軽く会釈。やや目を潤ませ、唇をかみしめながら法廷を後にした。高知被告は6月24日に横浜市内のホテルで五十川被告とともに逮捕され、室内から覚せい剤4袋などが押収されていた。

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