今年8月撮影のCM 最後の仕事に…

 日本を代表する俳優で、「昭和残侠伝」シリーズなどの任侠映画や、「幸福の黄色いハンカチ」「南極物語」など205本の映画に出演した高倉健(たかくら・けん、本名小田剛一=おだ・ごういち)さんが10日、午前3時49分、悪性リンパ腫のため都内の病院で亡くなっていたことが、18日、分かった。健さんは今年8月、宮崎県などで、今春からCM出演している健康食品販売「健康家族」(本社・鹿児島市)のCM第2弾の撮影に参加していた。数日間の撮影期間中は“伝説”通り1度も座ることなく、山道も元気に登っていた。同社によるとこれが高倉さんの最後の仕事となった。

 同社の無農薬栽培などの理念に共感しCM出演を決めたという健さん。撮影は今年2月と8月の2回、宮崎県小林市の同社自社農場などで行われた。8月に撮影したCM第2弾では、テンガロンハット姿の高倉さんが農夫に扮(ふん)し、栽培したニンニクを夢中で収穫し、朝日を浴びながら満足そうに見つめるシーンを収録。関係者によると、高倉さんは体の不調などは全く感じさせず、迫真の演技をみせていたという。

 高倉さんの訃報は、17日に事務所関係者が同社を訪れ伝えた。その際、高倉さんがCMの出来栄えを気に入り、来年に行う予定の第3弾の撮影を楽しみにしていたことも伝えられた。

 同社は現在放送中のCMを当面継続して放送することを決定。同社はHPで「哀悼の意も込めて広告を続けております」と記している。

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