平松愛理 語り継ぎ忘れない1・17

 6434人が亡くなった阪神・淡路大震災は17日、発生から19年が過ぎた。兵庫県内の各地で追悼行事があり、発生時刻の午前5時46分には共に黙とうし、犠牲者に祈りをささげた。神戸市内ではシンガー・ソングライターの平松愛理(49)が復興支援ライブ「1・17KOBE MEETING2014」を行い、若手アーティストらと「19年前、神戸で何が起こったのかに心を向けて」と訴えた。

 震災が発生した1995年、平松は神戸の実家が倒壊、ミュージシャン仲間も失った。

 ライブは、被災者の鎮魂の気持ちを込めアカペラの「アメージング・グレイス」でスタート。「神戸では被災していない人たちが増えてきている。次世代に伝えていくことが大切」とワタナベフラワーら若手アーティストとの共演にこだわった。

 「1年に1度、19年前に思いをはせる時間を、同じ気持ちで『声』で一つになれば、みなさんのガッツになって、未来や夢へとつながるのでは」。平松はライブのテーマである「声」を説明した。

 昨年、「プライベートでお世話になった」と話す歌手・島倉千代子さんが他界。「島倉さんが友情コーラスした『美(うま)し都~がんばろうやWe love KOBE~』を、島倉さんと震災で亡くなった方々への追悼の思いを込めて歌います」。そう語りかけて歌い上げると、優しい人柄だった島倉さんが会場にいるかのように、客席は温かい空気に包まれた。

 2011年、平松は出身地である神戸市須磨区の花、コスモスを宮城県山元町に植える「花サカスプロジェクト」をスタート。山元町で咲いたコスモスの種がこのほど「東北育ちの種を神戸で植えて」と地元の声とともに平松に届けられた。今年は、須磨区内で植えられるという。

 「震災で志半ばで天国に行かなければならなかった方々の尊い命をむだにしないために、私ができることは歌しかない」。震災の記憶を風化させないために平松は歌い続ける。

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