古江彩佳 米ツアー1年目で初V 鮮やか逆転劇!圧巻6連続バーディーで大会新21アンダー

 通算21アンダーで優勝し、ジャンプで喜びを表す古江彩佳
 6番でティーショットを放つ古江彩佳(共同)
2枚

 「米・欧州女子ゴルフ・スコットランド・オープン・最終日」(31日、ダンドナルド・リンクス=パー72)

 米ツアールーキーの古江彩佳(22)=富士通=が大逆転で初勝利を挙げた。9位から開始し、ボギーなしの10バーディーをマークし、コース新記録の62と猛チャージをかけて、スタート前の4打差をひっくり返した。大会新記録の通算21アンダーをたたき出し、後続に3打差をつけて初V。日本ツアー7勝の古江は、昨年12月のQスクール(出場予選会)を突破してツアーメンバーとなり、今回が16試合目だった。

 勝った古江には、ガッツポーズもなければうれし涙もなかった。「ガッツポーズは、多分1回もない。アマ時代もほとんどしていないと思います」。常に自分の精神状態をコントロールし、結果が良くても悪くても気持ちをフラットに保つ。風の強いリンクスコースで、その姿勢が強みを発揮し、ビッグスコアを生んだ。

 圧巻は6番からの6連続バーディーだ。アイアンショットをことごとくピンそばにつけた。集中力が高まり、6連続であることは六つ目の11番まで気づかなかった。13番パー4では第1打をディボットに入れ、刻んだ第2打もまたディボットと、まるで試されているかのような状況を迎えたが、1・3メートルのパーパットを執念で入れた。このプレーがきっかけになったように、後続の選手たちはスコアを伸ばせなくなった。

 最終組の3組前を回り、ホールアウトしても優勝はまだ決まらず、クラブハウス前でどう振る舞っていいか分からなかった。だが、優勝経験者である畑岡が祝福に訪れると、ようやくほっとしたような笑顔になり、一緒に写真に納まって勝利を味わった。

 米ツアーに本格参戦した今季、今大会を含め16戦して予選落ちは2回だけという安定感を発揮していた。だが、マッチプレーで2位に入ったものの、ストロークプレーではトップ10入りがなかった。海沿いのリンクスで行われた今大会は、開幕前から「風は嫌いではない。逆に集中力が増す」と言い続け、実際ショット、パットとも絶好調だった。

 ガッツポーズをしなかったことは海外メディアからも問われた。「もし、18番グリーンで入れたら優勝が決まりっていう時だったら?」と聞かれると、「最終組で回れたら…はい」と答えた。

 次週は、メジャー最終戦のAIG全英女子オープン(4日開幕)。同じリンクスのミュアフィールドで行われる。2019年大会の渋野日向子に続く制覇の期待もかかる。ガッツポーズを披露するには格好の舞台だ。

 ◆古江彩佳(ふるえ・あやか)2000年5月27日、神戸市出身。3歳でゴルフを始め、兵庫・滝川二高などでアマチュアとして活躍。ナショナルチーム入りして国際舞台も経験し、18年ジャカルタ・アジア大会個人4位。19歳だった19年10月にプロの日本女子ツアーで史上7人目のアマチュア優勝を果たしてプロに転向した。日本ツアーでは通算7勝。身長153センチ。

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