「男子ゴルフ・カシオ・ワールドオープン・最終日」（２８日、Ｋｏｃｈｉ黒潮ＣＣ＝パー７２）

　堀川未来夢（２８）＝ウエーブエナジー＝が６バーディー、１ボギーの６７で回り、通算１９アンダーに伸ばして初日から首位を譲らない完全優勝を決めた。２０１９年６月以来のツアー２勝目で前回も完全Ｖだった。

　仲間から水シャワーの祝福を受けた堀川がしみじみとつぶやいた。「長かった…」。前回の優勝から２年５カ月。直後からパッティングがイップスに。右手の感覚が悪く水の中で動かしているような感じだった。

　「練習ではよくても、試合になるとだめ」。今大会は２０本ほどパターを用意してマレット型を選び、ボールにスピンをかけるようにして打ってみたところ、うまくはまった。困ったときに対処できる３つの引き出しも用意した。もっとも「中身は企業秘密」。

　１４番。カップ右を狙ったパットが左に出て「『うわっ、出たな』と思った」。続く１５番も右手が動かなかったが、苦しかったころの経験が落ち着きをくれた。

　勝利をつかみ、金谷、石坂友宏ら若手の名前が次々に出てきた。復活優勝は来季に向けた彼らへの逆挑戦表明でもある。