金谷拓実プロ初V 現役大学生PO制した!松山超え大会最年少で優勝「自信が確信に」

 「男子ゴルフ・ダンロップ・フェニックス・最終日」(22日、フェニックスCC=パー71)

 金谷拓実(22)=東北福祉大4年=が、石坂友宏(21)=日本ウェルネススポーツ大3年=とのプレーオフ(PO)を4ホール目で制し、10月のプロ転向後3戦目で初優勝を飾った。アマ時代の19年11月に勝った三井住友VISA太平洋マスターズ以来の通算2勝目。現役大学生同士のPOを制した金谷は22歳183日で、大学の先輩である松山英樹が2014年に達成した日本選手の大会最年少優勝記録(22歳271日)を塗り替えた。

 プロ転向3戦目での優勝は3番目のスピード記録だ。それでも金谷の第一声は「本当にお待たせしました!」。国内ツアーではメジャーに並ぶ格付けの高い大会で、歴代王者にはトム・ワトソンやタイガー・ウッズ(ともに米国)、尾崎将司らが並ぶ。そこに日本選手最年少で名前を連ねた。「小さいころからテレビで見ていた大会。自分の名前を刻むことができた」と笑顔は止まらなかった。

 終盤の15、16番で続けてチップインバーディーを決め、石坂に追いつく。18番パー5でのPOは1ホール目でパー、続く2ホールは互いにバーディーと譲らない展開となった。そして迎えた4ホール目。グリーン奥の残り9ヤードから30センチに寄せてバーディー。前日の第3Rから40ホールにわたった石坂との現役大学生プロ対決を勝ちきった。

 「アマ時代の1勝だけでは本当に力があると思われない。自分がプロとして通用するか不安だった」。大物アマと言われながらプロで大成できなかった選手は、過去に何人もいる。それだけに、喉から手が出るほど欲しかったプロ1勝目を手にして「自信が確信になった」とつぶやいた。

 賞金ランキングは3位に浮上。この日、初めて「賞金王を目指して、やっていきたい」と口にした。コロナ禍で試合が少なくなり、シーズンは20年と21年が統合された。賞金王レースはあと1年ある。その主役に金谷が名乗りを上げた。

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