アマ・金谷拓実が劇的逆転V ノリスと並んだ最終18番…イーグルパット沈めた!

 「男子ゴルフ・三井住友VISA太平洋マスターズ・最終日」(17日、太平洋クラブ御殿場C=パー70)

 首位から出たアマチュア世界ランキング1位の21歳、金谷拓実(東北福祉大3年)が最終ホールで劇的なイーグルを決めるなど65で回り、通算13アンダーで優勝した。男子ツアーでアマが勝つのは2011年大会の松山英樹以来で、倉本昌弘、石川遼に続く4人目の快挙。ショーン・ノリス(南アフリカ)が1打差の2位となり、優勝賞金額の4000万円を獲得した。

 鬼のような気迫のあふれる終盤の猛ラッシュ、そして土壇場のイーグルだった。金谷がノリスと並んで迎えた最終18番パー5。第2打は当たりが悪く「池を越えてくれ」と念じたという。ボールはグリーンに届き、傾斜を駆け上がってピン手前7メートルについた。

 一方、力んだ相手はグリーンをオーバーし、3打目を寄せるのが精一杯。ここで金谷が強い思いを込めて放ったウイニングパットがカップに消えると、右拳を何度も振って喜びを爆発させた。グリーン脇のノリスからは、拍手で勝利を称えられた。

 「長くて苦しい1日だった」と金谷。息詰まる優勝争い。それでも自らの強みを「勝負に徹すること」と語るトップアマチュアは、4日間の終わりに近づくにつれて強さを発揮した。

 9番で首位から陥落し、11番でノリスとの差は2打に開いた。だが「諦めない」と12、15番で挽回し、16番では10メートルのパットを沈める。終盤7ホールで五つ伸ばす再逆転で、西日に輝く大きなカップを掲げた。

 身長172センチの平均的な体格で、際立つのは勝負強さだ。今大会の平均飛距離は全体40位の約284ヤードだがパーオン率は4位、平均パット数は3位。ピンに近づくほど力を発揮する。東北福祉大の阿部監督は「松山(英樹)と金谷は、ショートゲームに関してはずばぬけている」と言う。

 4年前の日本アマで史上最年少優勝。大学で体を鍛え、体重は約10キロ増の72キロになった。昨年のアジア・パシフィック・アマ制覇、今回の優勝は松山以来で、最終ホールでのイーグルも大先輩と同じ。松山を筆頭に「(アマで)優勝した選手は活躍している」。世界一を目標に掲げる若武者は「そこに名前が入ってうれしい」と頬を緩ませた。

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